
朝ドラ『あんぱん』の主題歌、翻訳してみました♪
朝ドラ『あんぱん』がもうすぐ最終回を迎えますね。
主題歌「賜物」は、超早口でなかなか意味がつかみにくい、という声もあり、
今回、ある方よりおたずねがあったため、原文を私なりに解説(超訳?)してみました。
以下、よかったらどうぞ~
「賜物」
楽しい人生を生きたいと思っているのに、なぜだか涙に縁がある人生
過去は積み重なり、未来は全く予想もつかない、
過去と未来の境界で、さてどうしようとゆらぎながら目がくらむみたいだ
人は生まれる前に「産まれる目的」を決めてきているというけれど、
でも、私たちは生まれる直前にその目的をすべて忘れること選んでこの世に誕生するんだ
だって、目的がわかって生き始めるなんて、推理小説の種明かしを先に知って読むようなもんで
人生のおもしろさが半減しちゃうだろ?
目的通りに正しく生きるなんて優等生的にはいきたくないんでね、
全てをゼロにして忘れて生きる道を選ぶんだ、生まれながらの反逆者なんだ
えらい人たちの人生訓・経験談とか、あと占い師が教えてくれることとか、
統計学から割り出した進むべき道とか、なんか生きる上の教則本みたいなものとかばかり
巷にあふれていて、もう辟易するような人間社会
この社会は道理が通るわけでもなくて、道理なんか守っていても横からすごい圧力がかかって
押しつぶされそうになるんだけど、それでも、今日も体操選手が離れ業を決めるように
この道理のないよな複雑怪奇な社会を曲芸師みたく
ギリギリのところで離れ業を決める瞬発力と賭け、楽しく生きていこうぜ いざ
われわれは、やってきたもとの場所、命の終わりへと帰っていく、
そんな死に近づいていく明日のことが、なんかキラキラ輝いて見えたりする不思議な、
でもいとおしい魔法のような人生の
その大事な運命のたずなを君が握っていて、なんで?自分の人生なのになんで君が?とか
でも、ぼくの人生の大事な鍵を君というパートナーに預けた
天とか神様とやらの采配はやはりすごいよ、
あなたでよかった、万歳!
この世界に吹いている風に乗って、さあどこに行くんだろう、
生まれたてのピカピカの今日という日がぼくを呼ぶんだ
人生には「間違いなんかない」とある人が言っていたっけ。
「そりゃそうだよな」と思ったり、「そんなわけない、どうみてもこの道は間違ったよね」
とか思ったり、ぐるぐると堂々巡り
この先の人生にも悲しいこと、悔しいことが待っているって知っているけど
それでも君と生きる人生をぼくは選ぶよ!一緒に行こう。
まっさらな朝に「おはよう」とあいさつして一日を始めよう。
いざ どんな運命でさえも二度見してゆく 美しき僕たちの無様
絶望でさえ追いつけない 速さで走る君と二人ならば 「できないことなど 何があるだろう?」
返事はないらしい なら何を躊躇う 正しさなんかにできはしないこと ,この心は知っているんだ
手相の占い師がいう感情線とか運命線とか恋愛線とか
そんな人生の大事なことが凝縮した手のひらみたいにぼくの人生の怒りや喜びの感情だったり、
こんなことある?という運命的なことだったり、
悩んで苦しんでどうしようもない恋愛のことだったりが
交錯して火花散らして僕の中でエネルギーが燃え上がる、
それを燃料にして一か八か、かけるしかない!
確かなものは何だろうなんて、悠長に考えている場合じゃない!
いざ、運命の女神たちが「ギョギョッ」とびっくりして二度見してしまうくらいの、
あちこちぶつかって傷だらけのぶざまな僕たちの人生こそ美しい
絶望している暇なんてない、
絶望なんか追いつけないくらいのスピードでとにかく今を夢中で走る君と一緒なら
「できないことなんて何かあるだろうか?なんだってできるんだ」
「この道が正しい道ですか?」と神様や天に聞いても、その答えはないらしい、
なら、何をためらうの?
正しい道を歩くこと、なんかにはできない、
おもしろい冒険にあふれた道があるって、心は知っている
No Time 限られた人生の時間が終わったら、もうやんちゃはやれない、
ぼくの命はお返しする時、だからこそ、この一時期借りているこの命を、ぼくたちは愛したり、
あきらめて思い出たちを箱に詰め込んでその思い出の中に逃げ込んでしまったりしてる
最期の最期には、唯一無二の素晴らしい思い出の詰まった人生をこの箱に詰め合わせにして、
神様にお返しするとしよう
(正解のない人生だったからこんなに無茶をやれて唯一無二の人生になった)
せっかくだから、こうして仮にもらえた人生という時間、この命を生きよう
最期に贈った箱詰めの人生を、神様から「いらない、あげる」なんて呆れて笑われるくらいの
めちゃくちゃおもしろくて破天荒ででもいとおしい命を生きよう、君と一緒に生きよう。
(解説者 月野直美)