月の庵

月の庵つきのあん

経営者・後継者のための“人を活かす”感性哲学塾

“根源”を 開眼させる響き

“根源”を 開眼させる響き

今週の禅・哲学の言葉①

月の庵

今回の記事は次のような人におすすめです

  • 新たな年に、根源の自分を目覚めさせたい人

『根源を開眼させる響』月野 貢 著 月野 直美 編・朗読

 

茜さす空 白みかける

紫雲ただよう東の空に

あかつきの鐘は鳴る

夜明けを告げる鐘は 段々と鳴る

魂の開眼を促すために

 

鐘をつく者は誰ぞ

この愛する暁鐘をつく者は誰ぞ

この暁鐘の響には

日本人の心が  人類の心が

切々とこめられているのだ

その余韻は  凛として細く長く

万民の耳朶を打ち  心魂に徹する

 

躍動する生命のリズムは 感応する

その暁鐘は 根源の私に大呼させる

生きようとするなら 大死一番

死んだ心は生まれ変わる

素晴らしい生

生と死を別々にするのは 迷いだ

木と根 波と水   生と死は 一つ

生は死によって生かされる

生死から自由になって

大きな命に生かされる

死は 故郷に 根源に帰ることだ …

流転を流転として悟る時

常住無限に 生き得られるのだ

 

いつも微笑をたたえ

今日一日に感謝しよう

求道に燃え  心耳を澄まし

我々に秘められた大いなる命の

覚醒のささやきを 啓示を聞こう

私の計らいを 汚れを洗いさって

運命を開く

この響きに感応した時

根源の私を秘めと語る

啓示を語る

これ以上の喜びがあろうか

 

充実した 生命のリズムと共に

凛として 魂一杯に鳴り響く

私の魂と 大宇宙とは相和して

敬虔な底力で 一如に鳴り響く

 

思うに  私は

不平不満を言う 資格があるか

私を捨てよ  ただ感謝のみ

 

「あたご山   入る日の如く  赤赤と

 燃やし尽くさん  残れる命」

白蓮華が泥土を根として

清浄に 花咲く如く

地下千尺の底に

悔いなく生き尽くすところ

永遠実真の花は 黄金と咲く

 

幽玄の彼方から 霊感の深みから

紫雲にはゆる茜色 躍動する曙光

我が魂の陣痛 不退転の精進

かくて根源に帰り

真の私に呼びかける

 

ほんものの自分 深い其の我

これをつかめ

これをつかめば安心だ

 

世界は真の自分を知らずして

一生を終わる

これ以上の悲しみがあろうか

 

真の自分自身に会え

 

私の人生を方向づけた祖父執筆『人生随想』の中の詩より抜粋しました。

私が子どもの頃から詩を好きになったのも、禅・哲学に惹かれてずっと生きてきたのも

10歳の時に読み、強い衝撃を受けたこの本が始まりでした。祖父の人生に感謝を込めて。

※途中に挿入されている歌 「あたご山 入る日の…」は、西田幾多郎のものだそうです。